9月1日から今日3日まで富山県富山市八尾(やつお)町で風の盆が開催され毎年TVや新聞で取り上げられる。胡弓のもの悲しい音色のなかを編み笠を被った男女が夜通し静かにおわら節を踊る。富山は旧国名では越中であり「越中八尾おわら風の盆」の方が通りが良い。
210日の風の厄日に田畑に害を及ぼさないよう、風神鎮魂を願うものらしい。
私の住む大阪府八尾(やお)市は旧国名では河内で夏は「河内音頭」一色になる。
河内音頭は盆踊り歌で、亡くなった人への鎮魂歌である。
以前から同じ漢字八尾を書きながら、読みが異なるので親近感と興味があった。
越中八尾の名前の由来は、八尾が飛騨国(岐阜県)から越中への国境(くにざかい)にあり、この国境に沿って伸びる八つの山の尾根に囲まれ拓かれた土地ということにあるらしい。
一方河内八尾の名前の由来は「チコちゃんに叱られる」の説明と同じく諸説あるようだがその中の一つが越中八尾と似ており、東にそびえる信貴生駒連峰の八つの尾根に由来するという説である。
「おわら風の盆」は静かだが芯の強い調べで石川さゆりさんの唄う「風の盆恋歌」でピッタリ。
然し河内八尾の方は中村美律子さんの「河内おとこ節」か。何かしら「風の盆恋歌」に押されているような気がするがどうだろうか。
現在の住人が言って申し訳ないが本音を言うとあの河内音頭の騒々しさよりおわらの哀愁ある節回しの方が心に沁みる。