財政赤字と消費税率引き上げ

最近のマスコミや経済誌の記事で一番多いのは米中の覇権争いか消費税率の引き上げに関連する記事だろう。

後者の場合純粋な経済面からの論議とは別に政治的な思惑もあるのでよりややこしい。

考えるべき基本はやはり今の累積財政赤字GDP200%をどの様に受け止め処理すべきかだろう。

さらにややこしいのが「現代貨幣理論」と呼ばれる財政赤字は強いインフレにならない限り問題ないという米国発の何か実業や実務を無視したような考えが堂々と世の中で論議され始めている事である。

確かに国の借金である国債は日本の場合日銀も含めて国内で大半消化されているから

債務者と債権者が国内でチャラになっている様に見えるが金融は何らかの形で世界と複雑に繋がっている事を10年前の金融危機で痛いほど感じたのでは無かったか。

アジア通貨危機」の折り仕事でインドネシアに行きインドネシアの紙幣が紙の束とおなじようになったのを体験したが日本円も同様になる可能性を決して忘れてはならない。

世の中に何も負担がなく、辛苦もなくて甘い果実だけ得られるような話があったらそれは詐欺か夢だと疑う方が自然ではないだろうか。

国の赤字は産業の成長や国民の我慢で乗り越えるしかないのではないか。安易な道は何れ苦しみが何倍にもなって将来に跳ね返る危険な道だと思う。