トヨタ自動車のハイブリッド特許開放

最近の経済ニュースで一番驚いたのはトヨタ自動車が自社の持つハイブリッドシステムの技術特許23700件を、無償で他社に開放するとの記事だ。

自動車は日本が世界をリードする最大の産業分野となっているが、取り巻く状況は、自動運転、環境対応、IT接続など激変しようとしている。

この勝敗如何で将来の日本の国力も変わりうると思われる。

今、私はドイツ車に乗っているがその理由のひとつが現行基準程度の環境対応ではハイブリッドHVよりドイツ車の「エンジンをダウンサイジングして馬力の低下をターボで補う」というコンセプトの方が明らかに単純で優れていると思うからである。

然しこれからさらに環境基準が厳しくなるとドイツ方式では無理で、EV電動車が主力になると一般に予測されているが未だEVには・電池コスト・航続距離・充電時間などの電池にまつわる大きな課題が残っており、トヨタは今がHVのグループを拡大して優位に立てる最後のチャンスとみて方針の大転換を行ったと思う。

もしこの特許の無償化でグループが拡大すれば当然ユニットの外販も拡大出来、大きな利益に結び付くかもしれない。(そうなると不具合発生時のリコールのリスクも大規模化するが)

この激変の時代、どの方式が生き残るか興味が尽きないが、残念ながらそれ以前にタイムリミット自分の免許返納時期がやって来そうな予感がする。